{グリーンランド・スタイル・スキンカヤック}

 グリーンランドは広い。日本の約6倍の面積を持ち、内陸部の氷河地帯など地形・気象状況などが厳しく、今世紀初頭まで南部と北部では人々の交流は殆どなかったと言われている。事実、南部先住民はグリーンランド・エスキモーと呼ばれ、北部(シオラパルク近辺)先住民はポーラ・エスキモーと呼ばれており、文化も異なる。当然の事ながらカヤックのデザインも違うのである。余談ながら現在もカヤックを狩猟の
道具として使用しているのは、ポーラ・エスキモーの人々だけなのだ。
 さて、展示されているカヤックはグリーンランド南部の物である。一般的にグリーンランド・スタイルと呼ばれているカヤックだ。ご覧のように極めて、細く、薄く作られており、コックピットも極端に小さい。
 グリーンランダー達は幼少の頃より、膝関節を柔らかくする練習、ロープを使ったバランスの練習をし、柔軟な身体と鋭敏なバランス感覚を収得しこのカヤックを取り扱う。熟練のグリンランダー・カヤッカーはカヤックに立ち、小便をするほどだ。一度、お試しあれ!

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