これは皆さんにとって、もっとも興味深い問題だと思う。素材、製法の相違点は明白なのでここでは触れない。乗り味は上記3種のカヤックともトラディショナル・スキンカヤックは大きく異なる。一般的にはファルト・ボートと同様に捕えられているが、全く違う。これは、船体の構造による硬性と軟性の絶妙なバランスが大きく起因している。 まず、フレームをご覧頂きたい。まるで哺乳動物の骨格そのものである。フレームはほぞ組と結びで組み上げられており、関節と筋の役目をはたしている。固定されているが、動くのである。硬さと軟らかさが同居しているのである。この構造が波の中での保針性と衝撃の吸収に役立っている。 次にスキンだ。水中では水圧がかかりスキンがコンケーブ(内側に彎曲)し、表面積を大きくし浮力を高める。追い波でバウが水中に潜っても、速やかに浮上するのである。 言葉では実感は伝わらない。一度乗られることをお勧めする。カヤックは眺めるものではなく乗るものなのだ。 |
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